神奈川県横浜市の高齢者住宅から評価のご依頼のあった女性入居者の事例をご紹介します。
「理学療法士のY.Dです。本日は、新規入居者さんの評価の依頼を受けました。介護施設に新たに入居される方がいらっしゃる場合は、必ず私どもリハビリ専門職に評価の依頼があり、身体機能評価を実施したうえで、適切な介助量の設定や、居室環境、福祉用具の調整などを行っております。」
気になる点
この方は、全身的な筋力低下が顕著(廃用症候群)であり、手を動かすと腕全体に痛みがあるようで、動かしにくくなっていました。また、認知機能が低下していることも確認されました。
ご本人は「車いすからベッドに移る時が大変」と訴えておられましたが、
非常に転倒の危険性が高く注意が必要で、何より車いすの劣化や不適合が問題であると考えられました。
環境へのアドバイス
車いすがまったく身体に適していませんでしたので、一回り小さいものをレンタルし直すことを施設職員さん、ご家族さんに提案しました。
このように、施設に訪問すると、車いすがそもそもお体に適していなかったり、背張りの調整がされていなかったりすることが多く見受けられます。 また、サンダルで車いす駆動や移乗動作を行っているため、滑る危険があります。室内履きを用意していただくようにお願いしました。
介助へのアドバイス
移乗をする際、車いすを移乗しにくい場所に付けてしまわれていました。そのため、ベッド横の床に車いすを止める位置をテープなどでマーキングしておくようにすると良いことをお伝えしました。
バルーンカテーテルを使用されていますが、その扱いも雑になっておられたので、特に車いす移動をしているときには注意してみるように職員さんにお願いしました。
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