【リハビリ評価事例】お尻の骨の部分の床ずれ

情報

 東京都世田谷区の介護付有料老人ホームから評価のご依頼のあった女性入居者の事例をご紹介します。「作業療法士のK.Aです。本日は、女性入居者さんの居室を3か月ぶりに訪問しました。」

【理学療法士(PT)】

寝返りや起き上がり、歩行などといった、日常生活を送る上で欠かすことのできない基本的な動作の獲得・回復を目的としたリハビリテーションを行うリハビリの専門職です。

【作業療法士(OT)】

トイレ、入浴の動作や着替えの動作などといった、応用的な作業や活動を積み上げていくリハビリテーションを得意とするリハビリの専門職です。

主訴/評価

「朝起きたときにまだ股のあたりが痛いくらいで、それ以外は大丈夫です。昼間はだいたい、車いすに座っています。」とのことでした。

股関節の痛みはまだ残っていましたが、前回評価時に比べると軽減しているようでした。ご提案した軽い関節運動をきちんと継続してくださっていることの効果だと思われます。コミュニケーションはこれまで通り問題なく、車いすに座りウトウトされていましたが、声掛けに応じて笑顔でお話して下さりました。

問題点

お尻の骨の出っ張り部分に褥瘡(いわゆる床ずれ)が生じており、至急、車いす環境の見直しが必要でした。

身体機能改善のアドバイス

前回同様、ベッド上でのポジションをコントロールし痛みの軽減を目指すことと、移乗動作も左足を中心に、ご本人の協力動作を得ながら能力維持を目指すことがポイントであると説明しました。

腕(肩から肘、手にかけて)の運動についてはテーブルで行う運動が効果的ですので、こちらも以前のご提案内容を継続することをお願いしました。

環境のアドバイス

褥瘡(床ずれ)の位置が仙骨部(お尻の骨の部分)にあるので、車椅子のクッションを変更し圧迫を少なくしました。※ただし、クッションの変更だけでは褥瘡のケアとして十分ではありません。

介助のアドバイス

車いすに座っているとき、姿勢が崩れてきたら何かしらのサインがあると思われます。車いすに座りっぱなしではなく、座り直したり、ベッドで寝てみたりと小まめな姿勢の変換もお願いしました。長く座っていること以外にも、ずれたり、蒸れている状態は褥瘡を悪化させます。皮膚を清潔にし、普段以上に注意深くこまめに観察することの必要性を介護職員さんにお伝えしました。

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