神奈川県川崎市の高齢者住宅から評価のご依頼のあった女性入居者の事例をご紹介します。
「理学療法士のK.Nです。本日は、3か月ぶりに定期的な評価を行いました。」
主訴と評価
左手が痺れていて、歩行器を使った後に痛くなることと、歩くことに不安感があり、外を歩くときは転ばないように必死で、左足の外側をよくついているように思うとのことでした。
いつも通り、歩行評価を行った後、立位と座位の保持が自力で行えるかをみさせていただきました。いずれも支持なくとも可能でした。立った状態でのバランスは比較的良い状態でしたが、ご本人は何も持たないことに不安が強いようでした。
左足の靴の裏を確認すると、軽度の麻痺の影響から外側をこすりながら歩いておられるようで、外側のすり減りが大きかったです。左足の膝が伸びていることやお尻が左にずれていることが見られましたが、足の筋力や歩行の状態には大きな変化はなく、歩く速さはやや低下しているようでした。
問題点
左足関節の痛みをしきりに訴えられていましたが、歩行の姿勢(歩容)の影響が大きいと考えられました。
身体機能改善のアドバイス
足関節については、左足のつま先に力を入れること、特に親指側で踏ん張ることを意識してもらえると歩行中の足関節は安定して、ふらつきも軽減することをご説明しました。練習については、自主的に行なっておられるようなので、その際にこのポイントを意識してもらうようお伝えしました。
環境のアドバイス
靴のインソール(中敷き)の外側に少し高さをつけることをご提案しました。これにより地面に足がついたときに外側ばかりに圧が集中することが予防できます。左足関節のサポーターを使うことも効果的である旨、お伝えしました。
介助のアドバイス
前回から大きな変化はありませんでした。