東京都武蔵野市の高齢者住宅から評価のご依頼のあった女性入居者の事例をご紹介します。
「理学療法士のN.Sです。本日は、珍しく入居を検討するために体験入居中の女性の評価依頼を受けました。」
主訴と評価
ご要望は施設での食事になかなか慣れられず、自宅での食事がしたい、もっと歩きたいというものでした。
コミュニケーションは十分とれていましたが、疲れやすく、評価中もすぐにうとうとされておられ、全身の筋力低下が見られました。これは食事や運動により改善される可能性が高いと思われました。
問題点
足の筋力低下が著しく、特に左足は支えが不十分でありました。また右股関節の術後のため、右足を軸に捻る運動は控える必要があると考えられました。
傾眠傾向にあり、ご家族の話によると、歩行中にうとうとして膝折れしそうになったことがあるそとのことでした。
身体機能改善のアドバイス
低活動による廃用性の能力低下が考えられますので、食事量や活動量を増やしていくことで改善につなげていくことを、ご家族、施設職員さんに提案しました。
歩行についてはご本人の望まれていることでもあるので、定期的に評価しながら少しずつ練習することが望ましく、まだ正式に入居が決定していませんが、施設内における歩行練習のいくつかを具体的に提案しました。
環境のアドバイス
背骨の変形により、ベッドで寝ている際、頭が大きくベッドから離れていましたので、高めの枕を設置する必要があることをご説明しました。
介助のアドバイス
トイレやベッドでの乗り移りの際は軸足を決めて向きを変えるより、しっかり立ち上がり小刻みにステップして向きを変えることが重要であることをアドバイスしました。
右股関節は手術を過去に行われているので、取ってはいけない姿勢3つをお伝えし、左足は筋力低下により姿勢保持しにくいので注意が必要である旨を確認しました。
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