【リハビリ評価事例】ふらつきがあるが歩行練習がしたい

情報

 埼玉県さいたま市の高齢者住宅から評価のご依頼のあった女性入居者の事例をご紹介します。

「理学療法士のA.Yです。本日は、3か月ぶりにご本人の居室を訪問しました。」

【BI(barthel index】

評価項目が10項目からなり、評価方法は2〜4段階で、0 〜15点で評価します。

それぞれの判定基準が細かく決められており、例えばトイレ動作であれば10点、5点、0点の3段階評価で、5点の場合「体を支えたり、トイレットペーパーを用いることに介助」と具体的に定められています。

主訴

介助してもらっている人には手間をかけることになり、申し訳ない気持ちになりますが、もっともっと歩きたい、そのための歩行練習をしたいとのことでした。

評価

ポータブル筋力テストで下半身の筋力を評価させて頂き、左右のバランス機能も合わせて評価しました。

問題点

服用されている鎮痛薬の影響によるふらつきがあるようでした。すでに減薬したものの、痛みが出てきて鎮痛薬をゼロにはできない中、以下のような問題もあわせて確認できました。

  • 足、体幹の筋力低下によるふらつきあり
  • 過去に罹った頸椎からくる右腕の筋力低下がみられ、うまく持ち上げることができない
  • 屋外歩行の安定性、耐久性の低下がみられる
身体機能改善アドバイス

運動に対して非常に意欲的なご本人にとって、特に重要な3つのポイントをお伝えしました。

  1. お尻あげ
  2. 両手つないだ腕上げ(90°程度で可能)
  3. 下肢のむくみが見られたため、下肢を高く持ち上げる、足首の曲げ伸ばし
介助アドバイス

杖歩行能力の向上を目指して日々取り組んでおられますが、現時点では、転倒に備え、介助者は側方(手すり・壁と反対側)に立ち、脇の下に片手を入れておき、体勢を崩した時にすぐに支えられるようにして歩行するようアドバイスしました。

ふらつきが改善し、筋力や立位バランスの改善が見られた場合は介助量を減らすことも可能かと思いました。一方、一か月ほど様子を見て改善が難しいようだと、歩行器の導入も一案であると提案しました。

運動に対して意欲的であり、自主練習にも取り組まれているため、無理のない範囲で歩行や運動を続けていただくことを、施設職員の方にもお伝えしました。  

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