【リハビリ評価事例】姿勢が片側に曲がり前かがみ

情報

 東京都品川区の介護付有料老人ホームから評価のご依頼のあった女性入居者の事例をご紹介します。「理学療法士のK.Yです。本日は、入居契約の前に体験入居をされている女性の居室を初めて訪問しました。」

【理学療法士(PT)】

寝返りや起き上がり、歩行などといった、日常生活を送る上で欠かすことのできない基本的な動作の獲得・回復を目的としたリハビリテーションを行うリハビリの専門職です。

【作業療法士(OT)】

トイレ、入浴の動作や着替えの動作などといった、応用的な作業や活動を積み上げていくリハビリテーションを得意とするリハビリの専門職です。

主訴/評価

昔、田植えや裁縫を頑張ってされていた時期があり、その頃は腰が曲がって大変だった。それでも、身体を動かすことは昔も今も好きと明るく仰っていました。            

首下がりの姿勢(顔を持ち上げてまっすぐ前を向くことができない、首が前に曲がり、体幹に対して頭部が前に曲がっている)をされていましたが、椅子やベッドの端に足を下ろして座った姿勢では背筋をのばし、正面を見ることができていました。 何度か繰り返し同じお話をされることがありましたが、コミュニケーションは問題なく取ることができていました。

問題点

姿勢は右に凸に曲がり、前に傾いていましたので、この姿勢不良から、視線が下向きになりやすくなっています。手すりや目標物に気づきにくいことがあり、わざわざ遠いところに手を伸ばそうとしたり、手すりを掴まなかったり、といったことが何度かありました。歩行時の特徴として注意が必要と思われました。また、立った状態でのバランスに不安があり、前傾姿勢でもあるので前方への転倒には注意が必要です。

身体機能改善のアドバイス

完全に正面を向けるようになることは難しいと思いますが、少しでも曲がったり前かがみの姿勢を予防するために背すじを伸ばす運動は非常に効果的なので、その方法をお伝えしました。

環境のアドバイス

ベッドからトイレまでの導線が、伝い歩きをするには離れており、途中で何も伝うことなく歩く様子がありました。また、排泄終了後、ベッドに戻るときも同様で洗面台からベッドに移動するところで、手が離れているので居室の椅子の設置やタッチアップバーの設置をご提案しました。

介助のアドバイス

歩行中は、前方に突進する可能性があるので、真横や少し前方からの介助が望ましいことをご説明しました。

リハビリを重視した介護施設選び】【入居をご検討中の施設のリハビリ】にお悩みではありませんか? お気軽にご相談下さい

    タイトルとURLをコピーしました